「ミモザ、どうして亜鉛 サプリ おすすめ

「ミモザ、どうしてこんなことをすマカ サプリるの?」
 悲痛な表情でステラはそう叫亜鉛の効果んだ。視線の先には瓜二つの少女がいる。しかしその顔はステラとは違いどこか硬質で人を見下すような冷たい目をしていた。
 その瞳は、紅色に染まっている。
「どうして?本当にわからないの?」
 彼女は呆れたように首を振マカった。
「何度も言ったのに!何度も何度も何度も何度も!お姉ちゃん!貴方はやり過ぎたの!!」
「やり過ぎたって、一体何をっ」
「僕が間違ってるって思ってるんでしょ、自分は正しいと思ってる!」
 ミモザは涙をはらはらと流しながら笑った。
「だから僕の言うことを無視するんでしょ?」
「無視なんてしてないわ、ミモザ!おdha願い!お姉ちゃんの話を聞いて!!」
 ミモザは首を振る。何度も、何度も。
「……もう遅いよ」
「ミモザ?」
「お姉ちゃん、あのね、……っ!?」
 そう言った瞬間、ミモザの口から血が溢れ出た。
「ミモザ!!」
「なん、で……?」
 その瞳は驚きと焦燥で満ちている。彼女が地面に倒れ伏すと鮮血は口からだけでなく、背中からも流れていることがわかった。
 背後から切り付けられたのだ。
 ステラ達は辺りを見渡したがどこにも人影はない。
「ああ」とミモザは絶望の吐息を溢した。
「貴ゴーヤ チャンプルー方も、僕を切り捨てるのですね、……様」
「ミモザ!?ミモザ!!」
 ステラが駆け寄り体を抱えるが、その体はもう熱を失い始め、意識は消えていた。
 ぱたり、とミモザの腕は地面へと落ちた。

 そこでミモザはガバッと布団から跳ね起きた。
「え、し、死んだっ!」
 いや、正確には死んでいないが。
 死んだのはゲームの中の『ミモザ』だ。
(思ったより意味深な死に方してたな)
 てっきりもっとこう、悪いことしやがってー、うりゃあ、サクッ、みたいなあっさりした死に方かと思っていた。
「っていうかもしかして黒幕みたいのがいる?」
 思わずチロに確認すると、チロも夢を共有していたのだろう、もっともらしく亜鉛 の サプリ頷く。
「チチッ」
 殺意高めの相棒が、誰だか分かり次第殺してやろうぜ、と言ってくるのはいつものことなので今は横に置いておく。
(一体誰に『ミモザ』は殺されたのだろうか?)
 いつも肝心なところがわからない。しかしゲームのミモザは何者かに裏切られた様子だった。つまり、ミモザには仲間がいたのだ。
(何繋がりの仲間かはわからないけど)
 ゲームのミモザの行動を可能な限り思い起こしてみる。
 ミモザは嫌がらせキャラだ。そのミモザの仲間ということは、つまり主人公達の行動をよく思っていない人間が他にもいたということになる。
 しかしミモザの嫌がらせを思い起こしてみても、正直いまいちピンとこない。
 ミモザの嫌がらせは最初は学校の卒業試合でステラに敗北し、それに対して嫌味を言うところから始まる。そこから道中でステラ達に対し「そんなに野良精霊をたくさん狩るなんて酷い」とかいちゃもんをつけてステラから魔導石を奪ってみたり、試練の塔に着いゴーヤた際に「そんなんじゃ中には入れられない」などと言って喧嘩をふっかけてきたりする。
 正直序盤の嫌がらせなど大した行為ではない。後半になるほど戦いを挑んでくる回数こそ増えるが、ミモザは雑魚キャラなので経験値稼ぎ要員として扱われていたように思う。
 うーん、とミモザは首を捻った。
「もしかして僕って重要人物だったり?」
 言ってみただけだ。
 チロはさぁ?というように首を傾げてみせた。
ポリ ペプチドマカ と は

「打ち合わせをしよクロムの効能

「打ち合わせをしよう」と彼は言った。
「打ち合わせ」
「君の母親にとってアントシアニンの効果俺は憎いいじめっ子の義兄、つまりは敵だ」
亜鉛 サプリ おすすめなるほど」
 つまり話がスムーズに進むように作戦を練ろうということだ。ミモザとしてもレオンハルトが責を負うのは本意ではないため頷いた。
「まずはレオン様が敵ではないということを説明するところからですね」
「そうマカ サプリだな。あともう一つ、実は提案があってね。そっちの方も一緒に許可を得たい」
「提案?」
 首を傾げるミモザのことを真っ直ぐに見下ろして、レオンハルトは尋ねた。
「君、王都に来ないか?」
 ミモザはぱかん、と口を開けた。

「この度は、誠に申し訳ありませんでした」
 レオンハルトは深々と頭を下げた。ミレイはそれを険しい顔で見下ろしている。
 場所は家の玄関だった。突ゴーヤ然の訪問に驚いたミレイは、すぐにミモザの顔の傷に気づいて顔をしかめた。そしてレオンハルトの説明を聞くにつれどんどんとその表情は固くなり、それはレオンハルトの謝罪を聞いてもやわらぐことはない。
 英雄の登場に最初は喜んで近づいて来ようとしたステラも、事情が事情だけにミレイに下がっていろと言われて家の中で大人しくしている。しかし好奇心が抑えられないのか少し離れた位置からこちらをちらりちらりと覗いて聞き耳を立てているようだった。
「レオンハルトさん」
 ミレイは重い口を開く。
「アベルくんは直接謝罪には来ないんですか?」
「もっとサプリメント マカもな疑問です。しかし今アベルは謝罪に来れる状態ではありませんので代わりに俺が…」
「どういうことです?」
「反省していません」 
 そのあっさりと告げられた言葉に息を呑むと、ミレイは一層表情を厳しくした。
「それはどういうことですか!」
「ま、ママ!」
 慌ててミモザは仲裁に入る。
「レオン様は悪くないよ。そんなに責めないで。僕のことをアベル達から助けてくれたんだよ」
 ミモザの言葉にミレイの肩からほんの少しだが力が抜けた。それを見てミモザは畳みかける。
「元々レオン様は僕と時々遊んでくれてて、勉強とかも教えてもらってたんだ。このリボンをくれたのもレオン様」
 ミモザは首に結んだリボンを示す。ミレイが驚きに目を見張るのに、レオンハルトは「申し訳ありません」と再度頭を下げた。
「お嬢さんと勝手に関わりゴーヤ チャンプルーをもってしまって……、本当ならきちんとご挨拶に伺うべきだったのですが」
「レオン様は忙しいから、ママとタイミングが合わなくて」
「どうして教えてくれなかったの?」
「信じてくれないと思って」
 何せ相手は英雄だ。その言葉には信憑性があったのかミレイは納得したようだった。
「アベルは結局謝ってくれなかったの。それをカーラさんとレオン様は重く見て、今のままうちに連れてきても上べだけの謝罪になっちゃうからって。ちゃんと反省させてから謝罪させるって言ってくれたんだよ」
「そんなこと……、どうやって」
「カウンセリングを考えています」
 レオンハルトは下げていた頭を上げて静かに告げた。
「アベルの暴力行為は素人でどうこうできるものではないと考えています。なので然るべき機関に相談をして対応しようかと。とりあえずは通院させる予定ですが、それでも治らないようなら入院させます」
 入院と聞いて、ミレイも少し怯む。しdha epa dhaばし黙って考え込んだ後「信じていいですか」と問いかけた。
「信じていいですか。私たちは一度裏切られました。もう一度同じようなことは起こらないと信じていいですか」
「約束します」
 レオンハルトはしっかりと頷く。金色の瞳には誠実そうな光が瞬いていた。
「このようなことが起きないようにきちんと手を打ちますし、もし万が一があればすぐに入院させます。その件で一つご相談があるのですが」
「相談?」
「本当は、このような形で切り出すつもりはなかったのですが……」
 そこで彼は少し言いづらそうに逡巡し、そして何かを決心したかのように口を開いた。
「ミモザくんのことを、俺に預からせてもらえませんか」
「え?」
「彼女を俺の弟子として、秋休みの間王都で預かりたいのです」
「……どうして」
 ミレイの当然の疑問に同意するように一つ頷く。
「理由はいくつかあります。一つは今回の件。アベルのカウンセリングが進むまで、そしてミモザくんの気持ちが落ち着くまで、決して顔を合わせることがないようにしたいのです」
「それなら、」
 言わなくてもわかっている、というようにレオンハルトは手のひらを突き出し言葉を制する。
「弟のアベルを王都に、と思われるかクロムの効能も知れませんが、アベルに反省を促すためには母であるカーラさんと共に居させた方が良いと思うのです。カーラさんはアベルに言いました。もしもミモザくんと同じ目にアベルが合わせられたらその相手のことを憎むと。アベルはその言葉を聞いて多少、自分の行いの非道さを認識した様子でした」
 その言葉にミレイはハッとしたような表情をした後考え込む。ミレイもカーラの人柄は知っているのだ。前回のいじめ騒動の時もとても誠実に対応してくれたことも。
「そして二つ目は、単純にミモザくんには精霊騎士としての才能があるからです。このまま不登校のせいで実践の指導が受けられないというのは彼女にとって損失です。しかし学校に行くのは辛いでしょう。俺の下でならアベルと会うことなく、実践的な訓練ができます」
「……。ミモザ、あなたはどうしたいの?」
「できればレオン様のところで修行したい」
 葛藤するような母の言葉に、しかしミモザは縋り付くようにそう訴えた。
 その娘のいつにない強い主張にミレイは息を呑む。苦しげに目を伏せ、「……わかりました」とか細く告げた。
 はっとミモザは顔をあげる。その期待のこもった眼差しにミレイはため息をついた。
「ただし、手紙を書くように。秋休みが終わったらうちに帰してください」
「ありがとうございます」
 レオンハルトは深々と頭を下げ、
「ありがとう!ママ!」
 ミモザは手を合アントシアニンの効果わせて喜んだ。
亜鉛 サプリゴーヤマカ サプリ

 木陰からその手はゴーヤ チャンプルー

 木陰からその手は伸びていた。大きくクロムの効能ふしだった男の指先が『それ』とミモザの手にするモーニングスターメイス、チロゴーヤのことを示す。
 チロからは黒い塵のような魔力のオーラが漏れ出ていた。
 慌てて背中にチロのことを隠すが、男のセリフからも、もう遅いのは明白だ。
 声とともに影から姿を現したのは引き締まった体に教会に属する精霊騎士であアントシアニンることを示す白い軍服を身にまとった美丈夫だった。
 夜空のように深い藍色の髪は豊かに脈打ちリボンで一つに束ねられて背中を流れ、その長い前髪で右目は隠されているものの黄金色の左目がこちらを眼光鋭く見据えていた。
 彼の背後にはミモザの背丈ほどもある翼の生えた大きな黄金の獅子が同じくこちらを睥睨している。
 その王者然とした堂々たる体躯の男にミモザは見覚えがあった。
(嘘だろ)
ゴーヤ 心中でうめく。
 彼の名はレオンハルト。
 いじめっ子のアベルの腹違いの兄であり、この国最強の精霊騎士である『聖騎士』の称号を冠する最強の男であった。

 『狂化個体』は取り締まりの対象である。
 その多くは欲望に理性を飲まれてしまい何をするかわからないからだ。
 実際、ゲームの中のミモザとチロも最初はささやかな嫌がらせをする程度だったのが段々とヒートアップしていき、最後の方はかなり直接的に主人公達に危害を加えようとしていた。
 ミモザは後退る。
「いや、これは……っ」
 なんとか言い訳を捻り出し逃げ道を探そうとして、不意にその体が発火するような熱につつまれ、アントシアニンの効果息が詰まって二の句が告げなくなった。
「……はっ」
 呼吸が荒くなる。動悸がする。
 一瞬レオンハルトが何かをしたのかと疑ったが、すぐに違うことに気がついた。
「チゥーー」
 チロが低く唸る。
 チロが身に纏った黒い塵のようなオーラが、チロを握る手を伝い、ミモザの身体も飲み込もうとしていた。
「……あっ、」
 体が勝手に臨戦態勢をとる。チロに引っ張られるようにその切先をレオンハルトへと向けた。
 彼にもミモザの状況がわかったのだろう。側に控えていた黄金の翼獅子に手をのばし、その姿を身の丈ほどの見事な刃ぶりの剣へと変じさせる。
(待て……っ!)
 心で命じるのに体が言うことを聞かない。いや、違う、あれは敵だ。
 自分達を拘束しに来た敵だ、と頭が警鐘を鳴らす。
「チチッ」 
 バレたからには殺すしかない、とチポリ ペプチドロが囁いた。
亜鉛ゴーヤ

「難しいおアントシアニンの効果

「難しいお話は終わったの?」
マカ サプリ その鈴の音を転がすような声は突然降ってきた。
 母がそ亜鉛 サプリ おすすめの声の主を振り返る。
「ステラ」
「ごめんなさい。わたしも少しだけお話したいことがあって…」
 申し訳なさそうに恐縮して、けれど姿勢良く落ち着いたそぶりでその少女は微笑んだ。
 長いハニーブロンド亜鉛が彼女の動きに合わせて優雅になびき、美しい晴れた空のような青い瞳が瞳を潤ませて微笑んだ。白いブラウスのワンピースが揺れる。
「妹を、ミモザを助けてくださってありがとうございます」
 ぴょこん、と可愛らしくお辞儀をする。
「ああ、当然のことをしたまでだ。礼を言われるようなことではないよ」
 気を削がれたような表情でレオンハルトは応じる。それにステラは気づいていなゴーヤいのか会話を続けた。
「いえ、おかげで妹は大きな怪我をせずに済みました。ありがとうございます」
(怪我、してるんだけどなぁ……)
 ミモザはぽりぽりともうすでに血が固まりかけている傷口を掻く。まぁ、大きくないと言えば大きくはない。しかし自分で言うならまだしも、人に言われるともやもやとしてしまう。
 この姉に言われると特に、である。
 傷一つなく美しいステラを見つめ、擦り傷と泥にまみれ髪もちりぢりになってしまったミモザは微妙な顔をした。
「怪我をする前ゴーヤ チャンプルーに助けられなかったことをここは責める場面だよ、ええと…」
 言い淀むレオンハルトに、
「ステラ、と申します」
 にこりと微笑んで彼女は言う。
「では、ステラくん。俺はレオンハルト・ガードナーと言う。こちらはレーヴェ」 
 レオンハルトが差し出した手を握り2人は握手を交わした。
「あ、わたしの守護精霊はティアラというんです。猫科で翼があるなんて、わたし達おそろいですね」
 そう、何故かはわからないが、ステラとレオンハルトの守護精霊は非常に似た造形をしているのであった。
 レオンハルトは翼の生えた黄金の獅子なのに対してステラは翼の生えた銀色の猫である。
 ティアラは紹介されたことが嬉しいのかなーん、と鳴いた。
(制作スタッフが猫好きだったのだろうか)
 なんにせよ、鼠であるチロにとってはどちらも天敵亜鉛に違いない。
「そうか」
 ステラの台詞にレオンハルトは微笑ましげにふっ、と笑った。ステラの頬が桃色に染まる。その顔はまるで恋する乙女だ。
 それをミモザはげんなりとした表情で眺めた。
(ゲームにそんな描写あったっけ?)
 いや確かなかった、はずだ。ステラがレオンハルトに恋しているなどと。まぁ思い出せないことの多いミモザの記憶などそこまで頼りにはならないのだが。
「それでは俺はそろそろ」
 握っていた手を離し、レオンは言うと身を翻そうとした。
「……っ、あの!」
 その時、意を決したようにステラが声を上げた。その横顔は何かを決意したかのように凛として美しかった。
「なんだい?」
「わたしにも!修行をつけていただけないでしょうか!」
(げ)
 あまりにも恐ろしい展開にミモザは青ざめる。
 時間だけがミモザのアドバンテージなのだ。それがほぼ同時に、しかも同じ師匠から教えを受けるなど才能にあふれるステラに対してミモマカザは敵う要素がない。
 しかしそんな事情はレオンハルトには知ったことではないだろう。彼がその申し出を受けることを止める権利はミモザにはない。
(どうしよう……)
 うろうろと視線を彷徨わせてそれは自然と自分の肩に腰掛けるチロへと着地した。
「チチ」
 その視線を受けるとチロは立ち上がり任せておけとばかりにサムズアップする。そのままおもむろに自分の背中から一際鋭い針を引き抜くと暗殺の準備は万端だぜ!と頷いてみせた。
「‥‥‥」
 ミモザは無言でそっとチロのことを両手でつつみポケットへとしまうとそのまま見なかったことにした。
 一方肝心のレオンハルトはというと決意みなぎるステラをみてふむ、と頷くと「では、これを君にあげよう」と一枚の紙に何事かをさらさらと書き込んで渡した。
 それを不思議そうに受け取るとその中身を見てステラの表情が曇る。
 ミモザにはその紙の中身が手に取るようにわかった。
 筋トレのメニューだ。
 ミモザにも渡されたそれがステラにも渡されたのだ。
 ステラはその紙の内容とレオンハルトを困惑したように交互に見ると「あのー」と口を開いた。
「わたしは精霊騎士としての修行をつけていただきたいのです亜鉛 サプリ おすすめが」
「もちろんだとも。精霊騎士には体力も重要だ。申し訳ないが俺はそれなりに忙しい立場でね。だから常に付きっきりで見てあげるということは難しい。ある程度の自主トレーニングをこなしてもらう必要がある。そのメニューを毎日継続して行うといい。きっと君の力になるだろう」
 その言葉にステラの表情は明らかに曇った。
 瞳にはわずかに失望の影がある。
「わたしでは、レオンハルト様に直接ご指導いただくには値しないということでしょうか」
 しゅんと肩を落とす姿はいかにも儚げで人の罪悪感を煽る風情があった。
 レオンハルトはその様子にわずかに拍子抜けをするような顔を見せたがそれは一瞬のことで、瞬きをした次の瞬間にはそれはいかにも誠実そうな真面目な表情へと切り替わっていた。
「そういうことではない。なんと言えば誤解がなく伝わるかな。君自身の価値がどうこうではなく物理的に難しいと言っているんだよ」
「すみませんでした。おこがましいお願いをしてしまって。ご迷惑をおかけするわけにもいきませんから、わたしは大人しく身を引きます」
 深々と丁寧に頭を下げる。
 そのしおらしい姿にこれは「いやいやそうじゃないんだ。君は何も悪くはない」と慰める場面だな、とミモザは白けた顔で眺めた。
 姉はこういうのが本当にうまい。本当に天然なのか計算なのか亜鉛 サプリ おすすめ知らないが、相手の同情や気遣いを引き出して自分の都合の良いように物事を進めようとするのだ。
 ポケットの中で殺させろといわんばかりに暴れ回るチロのことを抑えながら、つまらなそうに目を伏せたミモザに
「そうかい。なら残念だが俺が君にできることはないようだ」
 ばっさりと切り捨てるレオンハルトの声が響いた。
 思わず間抜けに口をぽかんと開けてレオンハルトの方を見る。
 ステラも予想外だったのか呆気に取られたような表情で彼を見つめていた。
 それににっこりと爽やかな笑みをレオンハルトは向ける。
 その笑顔は一点の曇りもなく美しく、まるで自分には一切の悪意も他意もありませんといわんばかりだ。
「君には君の進むべき道があるのだろう。いつか俺の元まで自力で辿り着くことを期待している」
 応援しているよ、といかにも善意100%の様子でステラの肩を力強く叩いてみせた。
(うわぁ)
 役者が違う。
 ミモザは舌を巻く。
 ステラのそれは無意識かもしれないがレオンハルトは明らかに意識的に無害を装って自身に都合の良い方向へと話を強引に軌道修正してしまった。
 たぶんステラの相手をするのが面倒くさくなったのだろう。
 そのまますぐに母のほうへと体ごと視線を向けると「では、先ほどのお話の通りにミモザくんのことはこれからは師として時々預からせてもらいますので」と話を戻した。
「本当に本日は弟が申し訳ありませんでした」
「そんな、いいのよ。レオンハルトさんのせいではないのだから。最初は強く責めるようゴーヤ チャンプルーに言ってしまってごめんなさいね」
「いえ、また何かうちの弟やその他の子が問題を起こすようでしたらすぐに俺に連絡をください。しっかり対応をさせていただきますので」
 そう言ってきっちりと丁寧にお辞儀をしてみせる。母もお辞儀を返しつつどうか頭を上げてください。こちらのほうこそミモザをお願いします、と告げて話を締めくくった。
 結局ステラは驚いた表情のままレオンハルトが立ち去るまで再び口を開くことはなかった。
亜鉛dha epaゴーヤ チャンプルーゴーヤ

 大人の登場にゴーヤ チャンプルー

 大人の登場にその場に緊張が走った。
「一体誰だ?お前ら全員か?あん?」
 よりにゴーヤもよってガラの悪い人の家だった。
 しかし状況が変わったのはアントシアニンの効果確かだ。ミモザは助けを求めようと家主の男に話しかけようとしてーー
「こいつだ!!」
「……え?」
 アベルが指さしていた。ミモザのことを。
「こいつが割ったんだ!俺たちは関係ない!!」
「……っ!!」
 確かにガラスを割ったのはミモザマカ サプリだ。しかしそれはアベル達に追われていたからだという言い訳は、家主の男には関係ない話だろう。
(どうしよう)
 どうしたらいいか頭がまったく回らず汗が全身から噴き出す。ここで窓ガラスを割ったのがミモザだと素直に認めたらどうなるだろうか。男には怒られるがアベル達からは逃れられる?しかしまた同じ目にあわないとはとても言えない。可能であればここでアベル達はもう一度咎められてほしい。バレなければいじめて構わないという成功体クロムの効能験を積み重ねさせるのは悪手だ。しかしどうしたらいいかがわからない。
 ミモザにはどうしたらいいかがわからない。
「お前……」
 ミモザはその声に身をすくめた。
 家主の男は険しい顔でミモザのことを見つめ、手をーー、
「待ちなさい」
 鋭い声と共にその手は制止された。
「俺はすべてを見ていたぞ」
 そう言って現れたのは
「レオン様……」
 レオンハルトだった。
「言うべきことがあるのではないか?」
 風になびく波打つ藍色の長髪、金色に輝く左目。
 長身の美丈夫が皆を睥睨するように腕組みをして言った。

「兄貴!!dha
 アベルは思わぬ加勢に目を輝かせる。ミモザは反対に顔を俯かせた。
 すべてを見ていたぞ、とレオンハルトは言った。
 ミモザが窓ガラスを割っているのを見たからそのように言ったのだろう。まして相手はレオンハルトの弟である。
(終わった……)
 いかにミモザがレオンハルトの弟子とは言えど、せいぜい半年の付き合いである。レオンハルトが弟のことを可愛がりこの村に訪れているのは有名な話だった。
 どちらの肩を持つかなど火を見るよりも明らかだ。
「なぁ、兄貴!わかるだろ!窓ガラスを割ったのはこいつだ!俺は悪くねぇ!」
 喜色満面でアベルは兄に近づきその腕に触ろうとしてーー、その手を振り払われた。
「……え?」
 見上げたレオンハルトの顔は、険しい。
「嘘をつくな」
 誰もが耳を疑うような言葉を、彼は重々しく告げた。
「俺はすべてを見ていたと言ったはずだ。誤ち亜鉛の効果は自身で認めなさい」
「あ、兄貴?見てたならわかるだろ?俺は本当に……」
「嘘をつくなと言っているだろう!」
 けして怒鳴っているわけではないのに怒鳴りつけられたような迫力をもって彼は告げる。
「お前達4人はその子を追いかけ回して石を投げつけていたな」
「……えっと」
 予想外の展開にミモザはぽかんと間抜けに彼を見上げてしまう。
「その投げたうちの一つがこの窓ガラスに当たったんだ」
「ち、違う!」
「何が違う?」
 ゆっくりとレオンハルトはミモザへと近づくと、ミモザの顔を見て眉をひそめた。そっと割れ物にでも触るように手を伸ばすと傷口へと触れる。
「……っ」
「痛むだろう。すまなかった。駆けつけるのが遅くなった」
 そして今度は立ち上がると窓ガラスを割られた家主へと深々と頭を下げる。
「俺の愚弟が大変な失礼を致しました。こちらの窓ガラスは弁償させていただきます。大変申し訳ありませんでした」
「あ、ああ、まぁ、弁償してくれんなら俺はいいけどよ」
「後日修理にかかった金額を伝えてくクロムだされば払いますので」
 もう一度丁寧に「誠に申し訳ありませんでした」と深々と頭を下げる。
「違う!なんで兄貴が頭を下げんだよ!!」
 それに不満を唱えたのはアベルだ。しかしそんな弟のことをぎろりと睨むと「お前が頭を下げないからだろう」とレオンハルトは言った。
「お前もきちんと謝罪しなさい」
「違う!俺は悪くない!!」
「ではきちんと説明しなさい」
 アベルの喚き声はぴしゃりと跳ね除けられる。
「お前は確かにその子に石を投げつけて追いかけ回していた。俺は確かにそれを見た。それを間違いだというのならきちんと筋を通して説明しろ。できないだろう」
「た、確かに投げたよ、投げた!でもそれはそいつに向かってであって、窓ガラスは割ってない!割ったのはこいつなんだよ!」
 アベルの主張にレオンハルトはため息をつく。
「なぜこの子が窓ガラスを割る必要があるんだ」
「……そ、それは」
「逃げていたその子が窓ガラスを割ったと考えるより、石を投げていたお前らが割ったと考えるほうが自然だ。そうだろう?お前の言葉にはなんの説得力もない」
「でも本当に、本当なんだ。割ったのはこいつなんだ」
「よしんば窓ガラスを割ったのがマカ サプリその子だったとして、この子によってたかって石を投げつけていたのは事実なのだろう?」
 アベルが見上げた先には氷のように冷たい目をした兄がいた。
「軽蔑されるには充分な行いだとは思わないのか?」
「……っ、お、俺は」
「なんだ?正当な理由があるなら言ってみろ。一体どんな理由があったら女の子1人に4人でよってたかって石を投げつける正当性があるのか俺には皆目検討がつかないが」
「………っ!!」
 アベルは悔しそうに唇を噛みしめる。レオンハルトの言葉に反論できないのだろう。
 しかし窓ガラスを割っていないという彼の主張は正しいのだ。このまま黙っていろという自分と、レオンハルトを欺くつもりなのかという自分。両者がせめぎあって、ミモザは「あ、あの」と重い口を開いた。
「あの、あの窓ガラス……」
 しかし皆まで言うことは叶わなかった。即座にレオンハルトの手が伸び、周りに見えないようにミモザの傷を確認するふりをしながら口を塞がれたからだ。目を白黒させるミモザに、彼は全て了解しているというようににやりと笑った。
 その表情に、何も言われていないのに黙っていろと言われたように感じてミモザは口をつぐんだ。
「ああ、本当にすまなかった。痛むだろう。弟に代わって謝罪する」
 ミモザはその言葉に無言でこくこくと頷くのがせいいっぱいだ。レオンハルトはそれゴーヤに苦笑すると地面に転がったままだったランチボックスを手にして土を払い、ミモザへと差し出した。
「本当にすまなかった。彼らは俺が責任持って親の元へと連れて行き反省させよう。君にも謝罪をさせる」
 そしてミモザの耳元へと口を寄せると周りには聞こえないように「ヘマをしたな」と囁いた。
「窓を割る必要はなかった。君は逃げるだけで良かったんだ。俺以外目撃者がいなくて良かった。次からはもっとうまくやりなさい」
 悪戯に成功した子どものように笑うレオンハルトに、ミモザは「お手数をおかけしました」と自分でもちょっとズレてるなと思う返答しかできなかった。
 レオンハルトの目がおもしろそうに瞬いた。
マカクロムの効能亜鉛 の サプリ亜鉛

 頭上には亜鉛の効果

 頭上には晴天が広がっていた。
(塔の中なのに青空……)
 不思議だなーとミマカ サプリモザはぼんやり見上げる。
「ーdha epaーですから!こんな危険なことはやめて、いったん外に!」
 チロもメイスの姿のまま「チチッ」と鳴く。彼女は綺麗な空だ、とつぶやいたようだ。
「塔の処遇についてゴーヤ チャンプルーは責任者でないとお話しできませんから、これ以上ここで粘っても……」
 その時、馬の野良精霊が再び突進してきた。それをバッターボックスにいるバッターよろしくミモザは迎え撃つ。
 ぐちゃ、と嫌な音がして馬の頭が飛んだ。
 ふぅ、と息をつく。もう野良精霊達をどのくらい倒したかわからない。100匹近くいっている気がすdhaる。1人20匹までという制限も、いつもの『仕事』同様、今回も人員救助のために見逃してくれるというお墨付きをもらっていた。
「あー、返り血がすごい」
「ていうかミモザさんも少しは説得に協力してもらえませんかね!?」
 黙々と野良精霊を狩り続けるミモザに、辛抱たまらんといった様子でジーンが怒鳴った。それに答えたのはミモザではなくジェーンだ。
「申し訳ありませんが、どなたに何を言われても私の意思は変わりません」
「ですって」
「ですって、じゃありませんよ!!」
 うーん、とミモザはうなる。dha
(だって無理だし……)
 狭い村の人間とすらあまりうまくコミュニケーションを取れていなかったミモザである。そしてクラスメイトにはいじめられていて友達が1人もいないミモザである。
 それが自らを人質にして立てこもる人を説得。
(ハードルが高すぎる)
 きっとレオンハルトならうまいこと口八丁で丸め込むのだろう。姉なら優しく諭すかもしれない。
 しかしミモザはーー、
「ジーンさん、だったかしら。わずらわせてしまってごめんなさいね。でも私達も必死なのよ」
 ジェーンは困ったように首を振った。
「私の娘は勇敢な子だったわ。そしてちょっと目立ちたがり屋だった。あの子の性格を考えると精霊騎士を目指すのは必然だったかも知れない。でもあの子が亡くなってしまって、思ったのよ。もしも塔を攻略すクロムるなんて選択肢がそもそも存在しなければ、そうしたらあの子は今でも元気だったかも知れない。そう思ってしまうのはそんなにおかしいことかしら?」
「……お気持ちはわかります、ですが、」
「まだ、精霊騎士として任務についていたとか、そういう理由ならばわかるの。けどそうじゃないのよ。塔に挑んで亡くなるなんて、なんて無益な死に方なのかしら。誰かを助けたわけでもない、それをすることによって世の中が良くなるわけでもない。挑む必要性なんて何もないじゃない。だったら、精霊騎士になるための道標として塔の攻略をする必然性なんてないじゃない?」
「塔に挑むことで得られる女神様の祝福があります。その恩恵により僕たちは今よりも強くなれる。貴方たちの要望では、塔を完全に封鎖し今後誰も入れないようにするというものだ。例えどれだけ本人がそれを望んだとしても」
「そうよ、そうでなければ意味dha epa dhaがない。だって娘は自ら望んで入ったのだもの。選択肢として完全に消失させなければ意味がないの」
「それでは……っ!」
 ジーンは苦しげに訴える。
「それでは僕は永遠に先生に追いつけなくなってしまう!!」
 もっともの訴えだとミモザも思う。先人達は女神の祝福を受けているのに、これからの若者はそれを受けられなくなる。それは世代間に大きな実力差という溝を作るだろう。
「それでも」
 しかしジェーンは静かに告げた。
「私は騎士になる以前に摘まれてしまう芽のほうが罪深いと思うわ」
「………っ!それは!」
「貴方にも、貴方を心配してくれる人はいるでしょう?それこそ貴方の先生は?ご両親は?貴方が塔に挑んで亡くなったら悲しむのではないかしら」
「そんなっ、そんなのは…っ!くそっ!」
 ジーンは悔しげに俯く。 
(なるほど、確かに『厄介』だ)
 その言葉を明確に否定できる人間は少ないだろう。
 その時、彼女はミモザの方を見た。お互いの目があったことにミモザは少し驚く。彼女は少し笑った。
「さっきから、貴方は何も言わない。……だんまりを決め込むのは楽でいいわね」
 その言葉にミモザは考え込む。
(楽。楽かぁ…アントシアニン…)
 確かにおっしゃる通りだ。ミモザは楽だからずっと黙っていたのだ。だってミモザの仕事は死傷者を出さないことで彼女達の説得ではない。
(余計なことを言ってレオン様の邪魔になってもいけないし)
 沈黙は金だ。黙っている限り失うものはない。けれど、
「言えません、何も」
 そこでやっと、ミモザは口を開いた。
(けれど、不誠実ではあるのだろう)
 ジェーンの瞳を見つめる。彼女は静かにミモザの言葉を待っている。
「子供を産んだことのない僕には、娘を亡くした貴方の気持ちなどわかりません」
「……っ、貴方には想像力がないの?」
 彼女はわずかに苛立ったようだった。その言葉はミモザにとって意外なものだ。
「想像でいいのですか?」
 思わず素直な疑問が口からこぼれ落ちた。
「よく知りもしない子どもに、想像でわかったような気になられて良いのですか?」
「……っ!」
「それならできますが、きっとそれは貴方の被った痛みとは程遠い。その程度の単純な想像で補えるような悲しみではないのでしょう」
 ジェーンは戸惑ったように黙り込んだ後、何かを諦めたようにため息をついた。
「あなた、馬鹿正直って言われない?」
「正直者ではありません。でもきっと、頭は悪い方です」
「そういう意味じゃないわ。ごめんなさいね、責めるようなことを言って」
 目を伏せる彼女に、ミモザは何かを言わなければ亜鉛の効果ならないような気がして口を開く。
「母親の気持ちはわかりませんが、僕はある人の娘なので、娘さんの気持ちは少しわかると思います。まぁ、それも僕の勝手な想像なんでしょうが」
 ジェーンは苦笑した。
「どんな気持ちかしら」
「僕の母親がこんな危険な場所にいたら、きっと僕は恐ろしくてたまらない。すぐに安全な場所に避難して欲しいと思います」
「……そう」
 何かを噛みしめるように彼女は俯いた。その表情はミモザからは見えない。
「貴方のお母様は果報者ね」
「いいえ。心労ばかりかけて申し訳ない限りです。あの母親のもとに産まれることができて、僕の方が果報者です」
 そう、そうなのね、とジェーンは噛みしめるように呟いた。それをしばし眺めた後、うーん、とミモザは首をひねる。
「それで、ええと、貴方は僕の意見が聞きたいのでしたね」
 それに驚いたように彼女は顔を上げた。そして困ったように笑う。
「いいのよ、もう。意地悪を言って悪かったわ」
「いいえ、この際だから言いましょうか」
 ミモザはゆっくりと首を横に振った。そして丁寧に彼女と視線を合わせ、告げた。
「僕は貴方達を卑怯者だと思っている」
亜鉛 サプリdha epaアントシアニン亜鉛 の サプリ

 第3の塔はdha epa dha

 第3の塔は高い岩壁に囲まれるようにしてぽつんと立っていた亜鉛 サプリ。それゆえに岩山をマカ サプリ登るか洞窟を通るしか辿り着く手段がないのだ。周囲にはごつごつとした岩が転がっている以外は特に何もない。第3の塔は薄汚れた灰色をしていて周囲と色合いが同化してしまっていた。他の塔もそマカ サプリうだったがとても中に広大な空間が広がっているとは思えないようなちゃちな外観だ。そしてその塔のたもとには入場手続きを待つ人々が列をなしており、何故かそこから少し外れた位置にステラとアベル、そして見知らぬ少女が立っていた。
「あ、あれ、ミモザさんのお姉さんですよね」
「しっ!」
 ぽけっと指差すジーンを手で制クロムの効能して近くにあった岩の影へと隠れる。
「何してるんですか?」
「いいですか、ジーン様。ジーン様はご存じないと思いますが僕と姉は不仲なのです。そして先日とうとう決別宣言を致しました」
「決別宣言……」
「僕が一方的に」
「一方的にって……」
 ジーンは呆れたように嘆息する。
「何があったかわかりませんが、兄弟喧嘩はほどほどで仲直りしておいたほうがいいですよ。今後も顔を合わせる機会があるんですから」
「兄弟喧嘩だけならそのご意見は一考の余地があるんですけどね」
 これまでの色々な事情をジーンに説明すアントシアニンの効果る気はミモザにはない。面倒臭いからである。
「まぁ、放っておいてください。あ、もし塔に行かれるのでしたら僕の存在は伏せてくださいね。僕は顔を合わせないようにここで少し待ってから行きますんで」
「はぁ……」
「お願いします!!」
 その時、何かを言いかけたジーンの声を、少女の声が遮った。見ると何やら彼女はステラとアベルに頭を下げている。淡い赤毛をおさげにした可愛らしい少女はその目に涙を浮かべていた。
「……なんでしょう」
「さぁ?」
 ミモザとジーンはその光景に首をひねる。見守っているとステラは周囲の人々の迷惑にならないように慮ったのか、少女を手招くとなんとミモザ達の方へと移動してきた。
「うえっ」
「ちょっと!」
 思わず慌ててジーンの手を引くと一際大きな岩の裏へと引っ張り込んだ亜鉛 サプリ おすすめ。ジーンは非難の声を上げたが知ったことではない。
(あぶねぇ)
 どきどきと動揺する心臓をなんとか落ち着かせていると、よりにもよってステラ達はミモザ達の隠れている岩の前で足を止めた。
「ここなら大丈夫ね」
 もう一度入場手続きをしている人々を見てステラは言う。それに一体なんの話だと疑問に思いながらミモザは聞き耳を立てた。
「それで、どういうことなの?お願いっていうのは?」
「お姉さん達、これからあの塔に入るんでしょ?」
 意を決したように少女は話し出す。小さな拳をギュッと握り、その肩には緊張したように力が入っていた。
「薬草を、取ってきて欲しいの」
「どうして?」
 不穏な会話だ。ミモザは眉をひそめた。しかし会話はミモザの心境など無視して進む。
「お母さんが……、病気なの。その病気を治せる薬がここにしか生えてないって……」
「お薬を買うお金がないの?」
 彼女は勢いよく首を横に振る。
「あるよ!でも……」
 確かに言葉の通り、少女の着る服のクロムの効能生地はしっかりとしていて上等な物のように見えた。薬代が払えないほど困窮しているようには見えない。彼女は唇を噛み締める。
「お薬がないの。数がとても少ないんだって。だからずっと順番待ちで……。お医者様はすぐに容態が悪くなることはないから大丈夫だって言うけど……っ」
 そこでぐすっ、と少女は鼻を鳴らした。ミモザからは角度的によく見えないが、泣いているようだ。 
 ステラは少女を安心させるように微笑むと、地面に膝をついて目線を合わせ、彼女の背中を優しく撫でた。
「そうなの。それでここまで来たのね。頑張ったわね」
 泣きながら少女はうんうんと頷く。
「頑張ったのっ、ここに来るために第2の塔にも行って……っ」
 そう言って少女が見せた右手の甲には銀の花弁がついていた。
「………」
 ミモザは思わず遠くを見つめる。あんないたいけな女の子が銀の祝福を持ってるというのに、みっちりと3年修練を積んだはずのミモザはといえば……、
「あっ、だめだ。心が折れそう」
 ブロークンハートである。
「まぁ、祝福のランクが全てじゃありませんから」と右手の甲が銀色の花弁でゴーヤきらきらしているジーンが慰めるように言った。
 思わずその額をデコピンする。
 ジーンが無言で悶絶するのにちょっと溜飲を下げて、ミモザは改めてステラ達の様子を伺った。
(まさか、引き受けたりしないだろうな……)
 しかしそのまさかは起こった。
「わかったわ」 
 ステラは頷いた。
「本当!?」
 少女は顔を輝かせる。それにステラは微笑むと、目を合わせてしっかりと頷いた。
「大丈夫よ、お姉さん達が薬草を取ってきてあげるからね」
「あ、ありがとう!!」
 少女は感激したようにステラの手を握る。
(うええ……)
 頭がくらくらする。ミモザは思わず後ずさってしまった。
 じゃりっ。
 一歩足を引いただけなのにその音は嫌に大きく響いた。
「誰だ?」
 アベルが不審そうに誰何する。彼は警戒するように守護精霊を剣へと変えて、こちらへ向けた。
 ちっ、と小さく舌打ちをする。本当なら見て見ぬふりをして逃げてしまいたかったが塔に行くにも帰るにも、姿を見せずに移動するということは困難だ。何より下手な行動をしてアベルに不審者と間違われて攻撃を受けるのはごめんだった。
「僕だよ」
 声をかけて両手を降参するように上げるとミモザは岩影から姿を現した。
マカdha epa dhaクロム

「ほら、こマカ と は

「ほら、こんなにいっぱい倒せたのよ」
 ステラは両手いっぱいに魔導石を抱えて笑亜鉛う。
(うん……?)
その明亜鉛らかに多い量にミモザは首をひねった。
「すごいね、えーと、40個くらい?」
「あら、そんなものじゃないわよ、そうねぇ、さっき数えた時は72個あったわ」
「え?」
「ふふ、驚いマカ サプリた?すごいでしょ、2人で頑張ったのよ」
「ふ、2人で、」
「そうよ」
 ミモザは強張った顔でなんとか笑みを作り、「これ、昨日の分とかも混ざってるのかな」と問いかけた。
「いいえ?昨日の分はこっち、これはね、今日の分よ」
「……っ!!」
 ひゅっと息を呑む。ことの重大さがわからないのだろうか。
 思わずアベルを見ると、彼は気まずそうに目を亜鉛 サプリ おすすめ逸らした。
 この国にはルールがある。野良精霊が絶滅しないように、一日に1人が狩れる野良精霊の数は20匹まで。
 つまり2人で狩れる数は合わせて40匹。
 それを遥かに超えた数の魔導石。
(違法行為だ)
「え、えっと、お姉ちゃん、1人20匹までだよ」
 ミモザは震える声で訴える。
「そんなに野良精霊を狩るなんて、そんな酷い……」
 そこまで言いかけてミモザははっとした。このシーンをミモザは知っている。
 これは、ミモザの妨害イベントだった。アントシアニンの効果
 ゲームの中のミモザは嫌がらせを繰り返す。ある時は塔に入るのを妨害したり、ある時は『いちゃもんをつけて魔導石を奪い去る』。
 ミモザの中で、それらの認識が180度ひっくり返る。
(嫌がらせじゃない)
 ミモザはステラを諭していたのだ。法律違反はいけないと。
(いやいやいや、ちょっと待て)
 このゲームでは一回の戦闘で4~5匹の野良精霊とエンカウントする仕様である。つまり4回ほど戦闘を行えば20個に到達してしまう。アベルの分を含めても8回の戦闘で上限だ。つまり簡単に20匹という上限は超えられてしまう。そのうえプレイヤーはレベルを上げるために野良精霊との戦闘をわざと回り道をしたり練り歩いたりして何回もこなす。
 そしてゲームの中ではこの野良精アントシアニンの効果霊を狩る数の制限の話など1ミリも出てこない。
 だからミモザの訴えがいちゃもんにしか聞こえなかったのだ。
(ということは、もしかすると他の嫌がらせも何かしらの意味があったのかも知れない)
 今はまだわからないなんらかの理由で、ミモザは姉の違法行為を止めようとしたのだとしたら。
 そこでミモザはもう一つ思い出す。ゲームのミモザは序盤は狂化していなかったということを。今のミモザがすでに狂化してしまっているのは前世の記憶を思い出したからだ。
(ゲームのミモザはまだ、お姉ちゃんのことを嫌っていなかった……?)
 何せ姉から体を張って魔導石を奪うのだ。それは犯罪行為の隠蔽に他ならない。
 思い返してみれば記憶を思い出す前、ミモザはステラにいじめの相談をしていたのだ。その時の心境はもはや思い出せないが、それはステラを信頼してのことだったに違いない。
(どうしよう)
 冷たい汗が頬を伝う。チロも所在亜鉛の効果なさげに「チー」と鳴いた。
 ゲームなら本来、ここは魔導石を取り上げる場面だ。しかし破滅を恐れるミモザとしてはここは何もせずに放っておくのが正しい。
(でも……)
 そうしたらステラは咎められるだろう。野良精霊の狩猟制限を破るのはそれなりの罪だ。具体的には牢屋に入れられる可能性もあるし、初犯ではさすがにないだろうが繰り返せば精霊騎士となる資格も剥奪されるかも知れない。
(わからない、わからないよ、『ミモザ』)
 語りかける。ゲームのミモザはステラを助けようとしたのだ。
 忌々しいステラ、妬ましいステラ。
(どうして助けようとした?)
 今決めなければならない。ここで魔導石を奪わなくてはステラはきっとなんの疑いもなく魔導石を売ろうとして捕まってしまう可能性が高い。
 ミモザの頭の中をぐるぐると益体のない思考が駆け巡った。
「ああ、あの法律?」
 ステラの声にはっと顔を上げる。ステラは涼しい顔で微笑んでいた。
「そ、そうだよ。知ってるでしょ」
 ほっと息を吐く。話し合いで解決できそうだと思って一歩前に踏み出すと「でも、野良精霊なんマカて少ないほうがいいじゃない」と彼女はその気持ちを裏切るように言い放った。
「……え?」
「野良精霊がいっぱいいるとみんな困っちゃうわ。ねぇミモザ、法律は大事だけど、それだけじゃなくてその意味をきちんと考えるべきだと思うの。きっと無茶して傷つく人を減らすために制限があるのよ。だから、わたしは強いから大丈夫」
 彼女は花のように美しく笑う。ミモザの喉はからからに乾いて呼吸が苦しくなる。
「なに、言って、」
「わたしは20匹以上狩っても大丈夫よ。怪我も全然していないもの。ああ、でもミモザは大変だと思うから真似しちゃダメよ」
 息が苦しい。心理的なストレスで呼吸が浅くなっているのだとミモザは思い、意識して深く息を吐いた。そして吸う。
「お姉ちゃん、違うよ。制限があるのはね」
 そこまで言いかけて言い淀む。野良精霊の絶滅を防ぐためだ。エネルギーの補填のために、国と教会はある程度の野良精霊の繁殖を推奨している。しかしそれは公式見解ではなくただの暗黙の了解だ。みんな薄々察してはいるが、根拠となるものは何もない話だった。人に被害があるかも知れないにも関わらず、野良精霊を増やしていいなどと、国も教会も立場上おおっぴらに言えはしない。
「なぁに?ミモザ」
「の、野良精霊は絶滅しちゃいけないんだよ。魔導石がアントシアニン枯渇したらみんなが生活に困っちゃうでしょ」
「何を馬鹿なことを言ってるの、ミモザ」
 鈴の音を転がすような軽やかな声で姉はころころと笑う。
「そんなこと誰も言ってないわよ。話を作っちゃだーめ。だったらなんで教会は守護精霊を野に放つことを禁止しているの?野良精霊が増えると困るからでしょ?」
「それは、」
「ミモザ、羨ましいんでしょ」
 ステラはにこにこと続ける。
「自分がたくさん狩れないから、お姉ちゃんにもやめて欲しいんでしょ。だめよ、人の足を引っ張るような真似をしちゃ」
 ひゅっと息を飲む。話が通じない。元々天然で話が意図した形で伝わらないことはあったが、今回の件は天然だから仕方がないで済ませられる問題じゃない。
「お姉ちゃん、法律違反はダメだよ。お巡りさんに捕まっちゃうよ」
「大丈夫よ。話せばわかってくれるわ」
 ミモザは首を横に振る。何度も、何度も。
 その仕草がゲームのミモザが死ぬ直前にしていた動作と重なって、ミモザは動きを止めた。
 目をつむる。息を吐く。
「チチッ」
「そうだね、チロ」
 ミモザは同意した。
 チロは、もうダメだ、見捨てよう、と言った。
 覚悟を決めて、ミモザは姉を睨む。ゲームのミモザは優しかった。体を張って姉を止めようとしていた。けれどその結果がすべてを奪われて死ぬだけなのだと今のミモザは知っている。
 そして申し訳ないが、今のミモザは姉のために濡れマカ衣をかぶるだなんてごめんだった。
「お姉ちゃん。僕は忠告したよ」
「ミモザ?」
「お姉ちゃん、僕は貴方の」
 訝しげな表情を浮かべる姉の顔を見つめて、ミモザは宣告した。
「敵だ」
サプリメント マカdha epaマカ

「美人で巨亜鉛 の サプリ

「美人で巨乳のお姉さんは好きかしら?」
 ぽかんとするミモザの目の前には美人なお姉さんマカが立っていた。

 場所は中央マカ サプリ教会に移動していた。このアゼリア王国では一応女神教が主流な宗教である。なぜ『一応』とつけたかといえば、精霊信仰もそれなりの数、というよりもそdha epaもそものベースに入ってくるからだ。
 実は女神教自体は仲の良い隣国からの輸入である。この国の土着の宗教は精霊信仰であり、それは精霊は守護精霊も野良精霊もみんな尊いため敬いつつ仲良くやっていこうというアバウトなものだ。そこにはあまり具体的な教義や儀式は存在せず、概念だけがあるゴーヤ。そして女神教はというと、この世の精霊は総じて女神様が生み出した存在であるという宗教だ。教会も教義も存在するし、実は聖騎士を目指すにあたって攻略しなければならない7つの塔は通称『試練の塔』といい教会の管理下にある。これは女神様が人に課した試練、故に試練の塔ということらしい。ちなみに女神教が布教される以前の試練の塔は『精霊の棲家』と呼ばれており精霊信仰にとっても聖域に該当していたりする。この二つの信仰は特にぶつかることなく共存クロムしていた。理由は精霊信仰のアバウトさだ。女神教が渡ってきた時、この国の人間は精霊信仰マインドにより、精霊っていっぱいいるから精霊を生み出す精霊もいるよねー、というニュアンスでそれを受け入れた。つまり女神様自体も精霊の生みの親ということは精霊なので、精霊を信仰するという行為に変わりはないよね、となったのである。
 隣国の女神教はもしかしたら解釈が異なるのかも知れないが、少なくともこの国ではどの精霊を信仰するのも自由であり、女神様はすべての精霊の大元ということなので女神様を敬えば全部まとめてすべての精霊を敬ってる感じがするので便利だよねーというぐらいの感覚で急速に普及したという経緯があるのだった。

 真っ白い象牙でできた回廊を歩くdha。背の高い尖った屋根が特徴的なその建物は床も壁も屋根もすべて白で統一され、唯一窓だけが色とりどりのステンドグラスになっている。そしてその窓一枚一枚が女神教の聖書に書かれる一場面を表していた。
「ミモザちゃんは中央教会は初めてかい?」
 田舎者丸出しでおのぼりさんよろしくキョロキョロと忙しなく周りを見るミモザにガブリエルは苦笑する。
「えっと、王都に来たのがそもそも一週間前が初めてなので」
「そりゃあいい。どこを見てもきっと楽しいぜ。王都はありとあらゆる店や施設がそろってるからな。観光はしたかい?」
「ええと」
 ミモザは言い淀む。それにレオンハルトは鼻を鳴らした。
「生活するのには便利だが、それだけだろう」
 その言葉にガブリエルはやれやれと首を横に振る。
「お前さんにとってはな。こーんなにかわいいお嬢さんなら楽しいことだらけだ。街に繰り出せばショッピングにランチ、きアントシアニンの効果っとナンパもされ放題だな」
 ごほん、とレオンハルトが不機嫌そうに咳払いをする。そして「まぁ、服は新調した方がいいか」と呟いた。
 確かに、とミモザも頷く。3人はそろってミモザの返り血でべとべとになった悲惨な服を見た。
「教皇様にお会いになる前に身綺麗にした方が良かったんじゃねぇ?」
「俺の家に行く通過点に教会があるんだ。二度手間になる」
「まぁお前さんが血みどろで教会に来るのはよくあることだけどよ」
 ガブリエルはため息をついた。
「ミモザちゃん、どーよ。観光にも連れてってくれねぇ、服も血みどろのまま着替える時間もくれねぇ、こんな師匠でいいのか?」
「えっと、特に困ってはないです」
 修行もつけてもらえてお金も稼げて食事も出る。正直いたれりつくせりである。
 そんなミモザの反応に、当てが外れたガブリエルは「無欲だねぇ」と肩をすくめた。
 その時ばさり、と音を立ててミモザの肩に何かが覆い被さった。びっくりして見上げるとレオンハルトは仏頂面で「着ていろ」と言う。
 掛けられたのはレオンハルトの軍服の上着だった。どうやらガブリエルの言葉を気にしたらしい。
亜鉛 サプリ おすすめ ミモザは掛けられた上着に腕を通し、少し歩いてみた。そして上着のすそをめくってみる。
 案の定、丈の長すぎる上着のすそはずるずると地面に擦られてたった数歩なのに茶色く汚れてしまっていた。
「レオン様、これ」
「後で洗わせる。着ていなさい」
 そのままレオンハルトが歩き出してしまうのに、ミモザは慌てて前のボタンを閉めながらついて行った。
 ガブリエルはそれを新しいおもちゃを見つけたような表情で眺めながら、早足で2人を追い抜いて先頭に出ると一際大きな扉の前で足を止めた。
「ではでは、お嬢さん。こちらに御坐しますはこの中央教会の頭目にして教会騎士団の指揮者、女神教の首魁であらせられるオルタンシア教皇聖下でございます」
 おどけた仕草でお辞儀をし、扉を開いた。

 かくして、扉を開いた先に現れたのは、
「美人で巨乳のお姉さんは好きかしら?」
 黒い軍服に身を包んだ美人なお姉さんだった。
亜鉛の効果dha epaサプリメント マカ

 ミモザは自マカ

 ミモザは自分の身長よりも遥かに大ゴーヤきな岩の前に立っていた。
「行きます」
 宣言とともに亜鉛 サプリ おすすめメイスを振り上げ、岩に軽くこつん、とつける。
 するとメイスが触れたところから振動が波紋のように広がり、その衝撃波により岩は粉々に粉砕した。
「まぁまぁだな」
 その様子を背後で腕組みをして見ていたレオンハルトはアントシアニン、しかし言葉とは裏腹に満足そうに頷いた。
 
 さて、レオンハルトと出会ってから半年が過ぎていた。スパルタもとい地獄の修行の成果により、ミモザのメモ帳のチェックリストは着々と埋まってきている。
 忙しいレオンハルトだったが、最初の3ヶ月はさすがに開け過ぎたと思ったのか定かではないが、それからは1~2週間に一度、長くとも1ヶ月に一度にその指導マカ と はの頻度は落ち着いていた。とはいえ忙しい聖騎士様である。指導の時間をしっかりと取れる時もあれば10分やそこらでいなくなることもざらであった。
「あのー」
 本日の修行が終わり、「では、今言ったことを次までにやっておくように」と告げて立ち去ろうとするレオンハルトをミモザは慌てて呼び止める。
「すみません、これを」
 差し出したのは水筒だ。
「これまで王都から時間をかけてきていただいてしまって……。お疲れでしょうに何も用意せず、すみません、気が利かなくて」
 よければお持ちくださいと決死の思いで差し出す。何をその程度のことでと言うなゴーヤかれ。これまでの人生まともに人と関わってこなかったミモザにとっては一大事である。
 今の今まで自分のことに精一杯で、師匠に対する配慮が欠けていたと気づいた時には愕然としたものだ。
「……そのような気遣いは無用だ」
「いいえ、ただでさえこんなによくしていただいて謝礼もお支払いしていませんのに」
 どうか、このくらいは。
 冷や汗をかきながら悲壮なくらい真剣な表情で訴えてくるミモザの様子に、レオンハルトはふっ、と笑った。
「そうか、では好意に甘えよう」
 受け取ってその場で飲もうとするのに慌ててミモザはおつぎします、と押し留めた。
「ミルクティーか」
「申し訳ありません、その、何がお好きかわからなくて……。僕の好きな飲み物をいれてしまってdha epa dha
 今になって後悔する。運動後に飲むようなものではなかった。
「いや、構わないよ」
 そういうと一気にあおるレオンハルト。
「あの、もしもご希望のものがありましたら次回から用意しておきます」
「そんなに気を使わなくても大丈夫だ」
 彼は安心させるように笑ってみせる。実に爽やかな笑顔である。しかしミモザにはその笑顔は安心材料にはならなかった。
「いえ、でも僕は弟子ですから。お世話になっている師匠に気を使わなければ、他にいつ気を使うのでしょう」
「……次からもミルクティーで構わないよ。君も飲みなさい。俺のほうこそ水分補給に気を使うべきだったな」
「……いえ」
 レオンハルトから差し出されたコップを受け取り自身もミルクティーを飲む。
 気づけば自然と2人並んでその場に座り、交互にミルクティーを飲む流れへとなっていた。
(き、気まずい……)
 これまで修行のために何度も顔を合わせているが、レオンハルトは手合わせをした後はあっさりと帰ってしまdhaうためこのように何もしないで2人でいるというのは初めてである。
 冷や汗をかきながらなるべくこの時間を減らそうと早く飲み干すことを意識する。
「君は王都へ来たことはあるか?」
 しばらく黙ってそうしていたが、少ししてレオンハルトがそう声をかけてきた。
「……いいえ」
「そうか、では今度案内でもしてやろう。色々と遊ぶところもあるし、女の子が好きそうな店もある。どんなところが見てみたい?」
 その甘い誘いをするような声音にミモザは戸惑う。
「……あの、レオンハルト様?」
「うん?」
「そのようなお気遣いは結構ですよ?」
 レオンハルトは悠然とこちらを見返すと言葉を促すように首を傾げてみせた。
 その仕草は絶対の優位を確信している満腹な獅子が小動物をどう遊んでやろうかと睥睨する様にも似ている。
 それにつばを一つ飲み込むと、勇気を出して恐る恐るミモザは告げた。
「僕はあなたのファンではなく弟子なので、ファンサは不要です」
「ファンサ」
「ファンサービスの略です」
「いや、それはわかるが」
 ふむ、とレオンハルト。
「そのように見えたか」
「はい、あの、無理に雑談も振っていただかなくとも大丈夫サプリメント マカです。そのぅ……、これまでの様子から無口な方なのだと思って」
 言っていて間違っているのではないかと不安になる。
「あの、すみません。僕の勘違いでしたら申し訳ありません」
「……いや、君は間違っていない」
 ミルクティーを一息に飲み干して、遠くを見つめながらレオンハルトはそう告げた。
「君が察した通り、俺はあまり会話が得意なほうではない。普段はもう少し気をつけているのだが、いけないな、仕事や手合わせを通しての付き合いになるとつい失念してしまう」
「レオンハルト様は戦うのがお好きなのですね」
「うん?」
 また間違ったかとひやりとする。
「……えっと、仕事や手合わせの時に失念してしまうということなので、戦うのがお好きだから、ついそちらに夢中になってしまって会話でのやり取りを失念してしまうという意味なのかと」
 きょをつかれたような顔でこちらを見ていたレオンハルトは、しかしその言葉になにかを咀嚼するように空を見つめるとああ、と嘆息ともつかないような吐息を吐いた。
「そうだな、戦いは好きだ。それ一本で成り上がってきた。それしか取り柄のない男だからな、俺は」
「一つでも取り柄があるのはいいことです。僕には一つもないから、憧れます」
「……君は、俺の狂化の理由を尋ねないな」
「レオンハルト様も僕の狂化の理由をお尋ねになりません。マカ サプリ気にならないといえば嘘になりますがそのようなお気遣いをしてくださる方に僕も不躾な真似はできません」
「いや、俺は単に興味がないだけだ」
 レオンハルトからコップが渡される。それを受け取ってミモザは水筒の中をちらりと確認する。残りはあと1/3ほどだ。
「俺は人への関心が薄いんだ。普段はこれでもうまく取り繕っているんだがな」
「そのような気遣いは僕には不要ですよ。弟子ですから。気遣うのは僕のほうです」
 じっと無言で見返してくるレオンハルトに、まだ言葉が足りなかったかと焦りえーと、とミモザは言葉を探す。
「そう、その、最初に言ったみたいに僕は貴方が好きなので!貴方が楽にしていてくれると僕も嬉しいです」
「……君は、変わっているな」
「いえ、普通です。普通誰でも好意を持っている相手にはくつろいでいて欲しいものですよ」
「……そうか」
 レオンハルトは何かを噛み締めるようにふっと笑った。
 そのまま2人は無言でミルクティーを飲み干した。
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